Vol.29 アシートの歴史 Part②

 

8月に入り、暑さも本番ですね!

花火大会やお祭りなどイベントも多いこの月は楽しみがいっぱいで良いですよね!

ただ、イベントごとも多いですが、体調も崩しやすい時期でもあります。皆様も体調管理をしっかりして楽しい夏をエンジョイしましょう!

 

さて、今回の「知って得するインソールの豆知識」はアシートの歴史Part②ということで、アシートの特徴である表面のナミナミに焦点を当ててみたいと思います。

 

 

アシートの表裏の話

アシート開発当初は、ウラ面(靴側)にナミナミがあり、オモテ面(足側)は平面となっていました。それは、平面部分がオモテ面にあることで、印刷に適した紙の持つ特徴を生かし、様々なデザインが可能だったからです。しかし、ここで困ったことが発生します。試作品を作り、いざ試着をしてみると「ツルツル滑り、感触が悪い」との意見が続出しました。これは、オモテが平面だと、紙の持つ滑らかさが問題で靴を履いたとき滑ってしまうのです。この問題を解決するべく、試行錯誤を繰り返します。その中で、靴を履いたときの感触は、足から発生する汗の水分と関係があり、オモテを波目にするコトが水分吸収と通気性に有効であるコトがわかり、現在のアシートが誕生することとなります。

今では「畳の上を歩いている様な爽快感」と評価頂く事もある、アシートの気持ちいい感触は、逆転の発想から生まれたモノだったのです。

 

アシート波目の方向の話

アシートのナミ目は現在横ですが、お客様から「靴を脱ぐ時にアシートが折れ曲がり靴からはみ出す。波目の方向が縦のタイプが欲しい。」と言うご意見を頂戴する事があります。開発当初も同じ様な意見があり、縦ナミ目のアシートを作ってみた経緯があります。確かに、靴を脱ぐ時に折れ曲がる問題は無くなったのですが、ここでまたしても問題が・・・。なんと、アシートの気持ち良い感触が無くなってしまったのです。素足の状態の足の裏は敏感ですが、靴下を履く事により、靴下が緩衝材となり、1足当りの波目の数が少ない縦タイプは凹凸を感じ難くなることが分かりました。

当時の開発者は大変悩んだ結果、靴を脱ぐ一時(靴を脱ぐ時の折れる現象)と靴を履いている時間(気持ち良い感触の時間)を比較し、最終的にナミ目が横のタイプ(現在のタイプ)を選択することとなったのです。

 

最後に

今回アシートの歴史Part②をお送りいたしました。いかがだったでしょうか。

歴史を調べてみて、アシートの特徴である履いた時の気持ち良さを生むまでには、さまざまな試行錯誤があったことがわかりました。皆様もアシートを履くときに今回の記事の事を少し思い出していただけたら幸いです。

 

次回のテーマ「私だけが知っているアシート活用法」を紹介する予定です。お楽しみに。